はじめに
「天気が悪い日は撮影にならない」――そう思う人はけっこう多いです。
でも実際の現場では、仕事だろうと趣味だろうと、天気は選べません。
そこで今回は、雨や曇りの日でも判断に迷わないための考え方をまとめました。
難しいことは抜きで、「現場だとこう考えるよ」という視点で説明します。

天気が悪い日の光は弱くてフラット
まず、一番大事なのは「そういう光の日なんだ」と受け入れること。
曇りや雨の日は、空が巨大なソフトボックスになります。
メリット
- 影が柔らかく、顔がきれいに写る
- 反射やテカりが少ない
- 色の破綻が起きにくい
デメリット
- コントラストが出ない
- 被写体が平坦に見える
- 色味が淡く感じやすい
この「特徴」を理解しておくだけで、対応の判断がずっと楽になります。
露出は明るめ寄りが基本
悪天候時は光量が落ちるので、露出がアンダーになりがちです。
写真でも動画でも、曇りや雨の日は いつもより気持ち明るめ を意識します。
なぜ?
暗く写すとどんより感が強くなり、編集で持ち上げてもノイズが増えるから。
現場での判断ポイント
- 肌が暗く沈んでいないか
- 服の黒がつぶれていないか
- 空が白飛びしても気にしすぎない
雨の日に「空のディテール」を完璧に残すのは、実はプロでもやりません。
人物やメイン被写体を優先でOKです。
色は少しだけ温かく
曇りや雨の日は色温度が上がり(青くなり)、冷たい印象になります。
そこで ホワイトバランスを少しだけ暖色側へ。
具体例
- WB をオート → 太陽光 または 曇天
- Kelvin指定なら 5500K → 6000~6500K くらいに調整
これだけで人の肌や風景がぐっと良くなります。

ピントは慎重に
悪天候の日は光が弱いので、AFが迷いやすくなります。
動画でも写真でも、ピントの判断が少しシビアになります。
対策
- コントラストの高いところを狙う
- 迷ったら一度マニュアルに切り替える
- 人物は「瞳AF」か「顔AF」に頼りすぎない
「曇ってる日はピントに気をつける」――これだけ覚えておけばOK。
天気が悪い日は背景の質感を利用する
曇りや雨の日は空が真っ白になりがち。
そこで空に頼らず、 背景の色やテクスチャを活かす判断 をします。
例
- 緑(木・芝生)は曇りでも鮮やか
- 濡れたアスファルトは質感が出る
- ガラスや壁は反射が柔らかくなる
背景を変えるだけで、写真も映像も見違えます。
動画ならフレームレートとシャッター速度を少し柔軟に
光が少ないと、シャッター速度を落としたくなります。
動画では “モーションの自然さ” を守りつつ、柔軟に対応すると撮りやすいです。
現場でよくやる判断
- 24fps/1/50 → 暗ければ 1/40 まで下げる
- 60fps/1/125 → 暗ければ 1/100
厳密にこだわりすぎると撮れなくなるので、悪天候の日は少し緩く構えるのも大事。
まとめ
天気が悪い日でも、ポイントを押さえれば十分いい画が撮れます。
今日の判断のコツ
- フラットな光を「特徴」として受け入れる
- 露出は明るめを意識
- WBは少し暖色寄りへ
- ピントは慎重に
- 背景で画のメリハリを作る
- 動画はシャッター速度を柔軟に
良い撮影は「判断の積み重ね」でできています。
天気の悪い日は、その判断力が最も磨かれる日でもあります。




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